12回目の北海道秋の釧路湿原を蛇行する旅

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〜最終章〜

女満別空港に着き、手早くお土産の発送手続きを済ませ、手荷物で持ちかえる職場や
自宅分のお土産を物色していると…ヴィトンやプラダのカバンを持ったスーツ姿の
おにいちゃん達が沢山。
何だ? この集団…と思ったら、なんとJリーガー。

ただ、ご存じの通りワタクシは野球っ子なので誰が誰やらさっぱり分からない。
きっと、コンサドーレ札幌と試合をしたあとに観光でもしていたのだろう。
売店の人や一般客がサインを求めたり、写真を撮ったりしていた。
地方のせいか、選手たちも割と気さくに応えており見ていて好感が持てた。
でも、誰か分からないのである(涙)。

手荷物検査も早めに受け、ソファーに腰を下ろして、3日ぶりにPHSの電源を入れる。
ふう、もう帰らなきゃならんのか。
と視線を上げたその先に、信じられないような光景があった。

Yさんがいたのである。

Yさんは駅員さん。ここは空港。どう考えてもおかしい。でも、あれは間違いない。
旅の初日に知床斜里駅にいたYさんである。

しばらく目で追っていると、その人はこちらに向かって歩いてきた。
思い切って「Yさんですよね?」「ああ、はい」「去年、原生花園駅で・・・」
「・・去年はあそこの駅に2回しか行っていないから覚えてるよ」
「(声にならない)…でも、どうして空港に?」
「僕はね、駅員というより営業の人間だから、添乗員もやるんだよ。
北海道の人を今から四国にご案内するんです」
「じゃあ、次の関空行きですか」
「そう」

あまりの感動に魂が抜けたようになってしまった。私が遅い便を選んでいたら、
関空行きは出た後である。
1本遅いバスだったら、こんなに早く手荷物検査を受けていなかったはず。
偶然もいいところだ。

Yさんは自分のお客さんをみんな搭乗ゲートに送り出した後、
こちらへやってきて握手をしてくれた。
「また来てくださいね」と名刺を出して、小走りでお客さんの後を追っていった。
私は、行きの「駅で気付いてもらえなかった切なさ」とはまた違う切なさで、
Yさんを見送ったのである。

サロマ子さんに早速メールを送った。「斜里駅で叫んでいるのを見られちゃった例のYさん、
何故か空港で会えました!」と。

「おかえりなさい」「ただいま」「いってらっしゃい」「また来てね」と、
ここへ来るたびにだんだん「帰ってきた感」が増してゆく。今度はいつ行こう。

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